こんにちは、晏藤滉子です。
今日は、私自身に起きた出来事からの気づきについて共有いたしましょう。
在宅ワークという困りごと
それは、今年の春から始まりました。
私の住まいのマンションはバルコニーがあり、隣家とは境界の板?で繋がっています。「非常時には、け破って!」という、よくあるタイプの境界線。
特に隣家とはトラブルもなく、お会いしても挨拶を交わす程度。
私にとっては心地よい距離感です。
3月に全国的な自粛生活に入った時のこと。
リビングで仕事をしていると隣家の声が丸聞こえ。
今までにない事でした。バルコニーに出れば外の騒音で気にはならないけれど
部屋の中に入ると窓を開けている限り、話し声が入ってくる。
(多分風向きもあるのでしょう)
恐らくバルコニーの境界線近くで在宅ワークをしていて、ネット会議をしている様子。インカム仕様なのかな? 隣人の声だけが大きく響いてくるのです。
隣人は何をしているのだろう???
そんな時、在宅ワークの場所作りとして「バルコニーオフィスがお勧め」、
そんなサイトが目に留まりました。
これの事か・・・これからも続くのかな?
その予感は大当たりでした。
自粛生活も相まって、ぶつけられないイライラに支配される毎日。
直接のクレームはするつもりはありません。
隣家は音が漏れていると気づいていない可能性大だし、
伝えたら相当気にしてしまうタイプの印象。
何より真面目に仕事をしているのですから、とても言えません。
ピークに達した頃、エアコン生活の季節になり困りごとからは一時解放され
一安心。
でも、秋口になっても在宅ワークは続くのかな・・・と頭の片隅に不安としてへばり付くものがありました。
私の悪魔は誰かの天使だった
時間は経過し、秋を迎えました。
在宅ワークは頻度は少なくなれど、顕在です。
私はまた、「同じ困りごと」に翻弄されてイライラしています。
この時期、お互い様なのにな。こんなことでイラついて私って器小さいな・・・
自分責めにもつながりました。
仕事に励む善良なお隣さんが、悪意の人に見えてしまう。
これはあくまでも私の勝手な思い込み。それが分かるだけに厄介です。
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ある時、有名な女優さんの交際ニュースが目に留まりました。
リポーターから「お相手のどこに魅かれたんですか?」という定番の質問に対して、彼女は答えました。「彼が在宅ワークをしている時横に居ましたが、相手に対する気配り、配慮、仕事に対する熱意にホレボレしてしまいました」というコメント。
これは私にとって印象的なコメントでした。
私の隣人はとても熱心に部下に指示したり、上司に報告したり、ネットを介して真剣に仕事をしている人。ただ、私にとっては「うるさい人」でした。
でも、隣人の家族にとったら「頼もしい真面目なお父さん」。
バルコニーで仕事をする家族の支えだったのかもしれない。
部下からもきっと慕われていただろう。
視点が変わると、評価も変わる
私にとっての悪魔は、誰かの天使なのかもしれない。
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「視点を変える」ことで評価が変わる。
それなら、それをやってみようという試みに。ほとんどプチワークです。
その中で、とても有効だったのは「ごっこ遊び」。
隣人を社内の同僚(上司と部下)と見立て、勝手にお芝居をしていきます。
相手が在宅ワーク準備を始める時
「おはようございます!今日も早いですね」
「ついでにコーヒー淹れてきましょうか?」
「そんな熱くならなくても・・・」
「お昼、お先でーす」
と、独り言を挿みながら、私も自分の仕事をする。
ふざけたような「ごっこ遊び」・・・不思議な事ですが、
驚くくらい不満やイライラが鎮まったのです。
私にとっての悪魔が、頼もしい同僚になった瞬間でした。
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自分の感情を逆なでしたから、相手に嫌悪する。
これが人間関係のトラブルの大元です。
同じことでも、好きな人がすれば気にならない。
自分が嫌悪した相手は、その状態が「存在そのもの」ではありません。
あくまでも私からの視点に過ぎない。
どんなに嫌悪しても、別の人から見たら「大好きな人」の可能性もある。
ひとりの人間が居たら、それを観る人の数だけ解釈が成り立つものです。
今回の私の「ごっこ遊び」はたまたま功を奏しただけ。
全てのトラブルに利くなんて言えません。
でも、視点を変える工夫で「自分がラクになる」は事実です。
一気にぶつかる前に、一工夫を試みてみる。
それも生活の知恵だと思うのです。
今日も読んで下さってありがとうございます。 ご参考までに(^^)/