こんにちは、晏藤滉子です。
本日で連続投稿1001回目のブログとなりました(^^)
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「忘れられないシーンや言葉」というものがあります。
母親が台所に立つ後ろ姿とか、友人との別れ際の「じゃあね♪」とか、
あまり意味をなさないような何気ないシーン。きっとそれは心の奥底に焼きつけられていて、その人とそのシーンは思い出の中で紐づけされているのでしょう。
もっと記憶に残るような場面はあった筈なのに…です。
言葉や文章も同じです。相手を感動させよう動かそうとする言葉は印象的ですが、記憶にはあまり残らない。記憶にしっかり残るものは、末尾のひとことだったり、つぶやきだったりするものです。
例えば、友人の相談にのっていたとします。
「何とかしてあげたい」という好意から、アドバイスしても相手にはあまり響かないということがよくあります。一方「あの時の一言が忘れられなくて・・・ありがとう」と言われても、一体何を言ったんだろうと自分が発した言葉すら覚えていない。
言葉を選んでアドバイスしても届かず
覚えてもいない言葉で「ありがとう」といわれる・・・
人間というものは、結構勘が働くものです。
好意とは分かっていても「コントロール」「押し付け」が下地の言葉や文章は反射的に警戒するものです。「貴方を思って」という一方的な好意ならば尚更で無意識に心を閉ざしてしまいます。どんなに近しい人であっても境界線は必ずあるものですから。
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「カウンセラーあるある」ですが、話す内容を予定しない覚えていないタイプが多いと思います。先入観をもたないということは大前提ですが、セッション中は言葉を降ろすということです。
言葉を降ろすなんて怪しいと思うかもしれませんね。
目に見えないものを憑依させるという話では勿論ありません('◇')ゞ
直感、閃き・・・頭を空っぽにして相手の話に耳を傾けると何となく感じるものです。相手にとっての鍵となるような「ひとこと」が。正直それを伝える時は言わされているような感覚です。それにどう反応するのかは相手次第です。
それはアドバイスというものとも違う、気づきの切っ掛けのようなもの。
パズルの1ピースに近いものかもしれません。でも発した側にはそれがどんな意味を持つのかなんて全然分からない。だから後々になって「あの時に言われたこと・・・」と聞いたりする不思議な話。ただこちらは覚えていませんが・・・。
家庭の中でも何気ない言葉は大きな意味をもつものです。
親が何気なく呟いた事を子供は一生覚えている
パートナーの何気ない一言で別れを決意する
後で指摘しても「そんなことくらいで」となる訳ですが、
何気ない言葉は浸潤する性質をもっています。
嬉しい言葉なら、人生の糧になるし
悲しくなる言葉ならば、一生消えない傷となる
「忘れられないシーンや言葉」って大抵何気ないものです。
それは心の奥底に沈んだものが浮上するから・・・無意識下の本音が垣間見られる時なのかもしれませんね。
今日も読んで下さってありがとうございます。 それではまた(^^)/